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土地家屋調査士業務の紹介のほか、好きな作家や短編小説、映画、模型等に関するブログなどを更新していきますので、よろしくお願いいたします。

2020年1月以後の国内における新型コロナウイルス感染症拡大は、私のような自営業者にとって厳しい状況を引き起こしました。
しかし、当該感染症拡大下におけるコロナ騒動(当該感染症拡大下において判断ミスや忖度によって引き起こされたと思われる事象の総称)は隠れていたものや見て見ぬふりをしているものに目を向ける良い機会となりました。

当該騒動は私に、
『良書を読むための条件は、悪書を読まないことだ。なにしろ人生は短く、時間とエネルギーには限りがあるのだから』(『読書について』ショーペンハウアー、鈴木芳子訳、光文社電子書店、2015年)という言葉が想起させましたが、読書だけでなく、映画鑑賞やテレビ視聴等のあらゆることにも言えることでしょう。
そこで、読書につきましては、戦中派の至才山田風太郎の作品の数々を紹介して行きます。
ただし、前掲の『読書について』には、
『本を読んでも、自分の血となり肉となることができるのは、反芻し、じっくり考えたことだけだ』
『作品は著者の精神から抽出されたエッセンスである』
という言葉もありますので、限られた時間の中で何度も反芻できるように、抽出されたエッセンスの中からさらにエッセンスを抽出して太字で記載します。
山田風太郎には100年後にも残り得る作品が多いと考えていますので、抽出の数が多くなりますが、お付き合いのほど重ねてお願いいたします。

人生で大切なことは、山田風太郎が教えてくれる

作者略歴:
山田風太郎は1922年(大正11年)兵庫県で医者の家に生まれ、2001年(平成13年)東京都多摩市において死亡しました。
父は5歳の時、母は中学2年の時に亡くなり、その後東京医科大学を卒業しインターンを経験しましたが医者とはならず専業作家となりました。

まずは、「山田風太郎ミステリー傑作選」シリーズを読んで行きます。

山田風太郎ミステリー傑作選1 光文社文庫 2001年
収録作:眼中の悪魔/虚像淫楽/厨子家の悪霊/笛を吹く犯罪/死者の呼び声/墓堀人/恋罪/黄色い下宿人/司祭館の殺人/誰にも出来る殺人

『ーしかし、ほんとうのところは、これはインテリめいた甘い自己欺瞞に過ぎなかったろう。人間は戦争という大量の殺戮をやりながら、あらゆる国家が正義の旗じるしとそれに対する理論の裏づけをせずにはいられない』(山田風太郎ミステリー傑作選1、眼中の悪魔、光文社文庫、2001年、p12)

日常においても、
「本当のところは…」と聞くと、「聞きたくない!」と言いたくなります。耳を塞ぎたくなります。恐ろしいです。
「本当のことなど誰も知りたくもない」という言葉も聞こえてきそうです。

しかし、戦時下ではないにせよ、現在のコロナ騒動により社会不安が醸成されて来ている状況においてこそ、
『過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります。非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです』(言葉の力・ヴァイツゼッカー演説集、荒れ野の四十年、永井清彦編訳、岩波現代文庫、2009年、p11)という言葉を直視すべきではないでしょうか?
社会不安に乗じて自己の抱えている不満を発露している自粛警察の行動や吉村大阪府知事のうがい薬発言に端を発した結果を見ればわかるように…。

また、「正義の旗じるし」をお互いに主張する人や団体や国家に対して、(たとえ事後においてであったとしても)個々人は何をもって判断すればよいのでしょうか?
しかし、判断基準である記録媒体が廃棄・改ざんされていたとしたら?記録自体とっていなかったら?そもそも前述のものを縛る法等が笊だったとしたら…

行政文書の管理における歴史的緊急事態…

(001-1)

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